2011年7月16日土曜日

絶滅危惧語

漢字だけ見るとお経の一節みたいだなあ。
『キグゴ』ってなんか『ハグキ』みたいな響きだなあ。

今日は久し振りに会社の人達と二次会にまでかかる飲み会でした。本当に久しぶりだった。もともと週末なんてあって無いような会社だけれども、数年前に比べると金曜日の飲み会って、やっぱり減ったな、と思う。

そう考えてみると『ハナキン』て言葉も滅多に聞かなくなった気がする。

十数年前、週休二日制の導入によって土曜日が休日として扱われるようになり、突如脚光を浴びることになった花の金曜日、略して『ハナキン』。

土曜日一日潰しても、日曜もまだ休日。だから金曜日には、一週間の終わりを祝して、次の日潰す覚悟で遊び倒す。

そんなハナキンも、職種やニーズの多様化、経済状況の悪化から、民間企業の間では衰退の一途を辿っていた。

そんな時節に到来した、原発事故。使用電力の偏りを解消すべく、公共機関や大企業が休みの配置をずらしはじめた。

今の日本で、『土日はみんなでお休み』という感覚を共有し続けることは、ほぼ不可能だ。

『ハナキン』は今年一番使用の減る言葉の一つに違いない。

毎年の瀬には流行語大賞というものが発表され、大いに注目を集めるが、死に行く言葉が顧みられることはあまりない。

死語なんて言い方をするわりに、死んでしまった言葉はヒトのように弔われることも葬られることもなく、亡霊のように酒の席なんかをさ迷うだけだ。

滅びることも出来ないそんな言葉たちを、せめてレッドデータに加えていってはどうかしら。

今年認定の絶滅危惧語:

ハナキン

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